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PLAUBEL makina 670

今年で第6回目を迎える「銀座・中古カメラ市」、当社も第1回目から参加させて頂いているが、新品・中古を問わず我々「カメラ業界」をとりまく状況も年ごとに変化して来ている。中古カメラの世界にも流行り廃りはあるもので、常に消費者のニーズにマッチした品揃えを心懸けないと、暑い中せっかく足を運んでくださった大勢のカメラ・ファンに申し訳がないというものだ。中古カメラ屋といえどもトレンドを見極めて「今、求められているもの」を把握しながらウィンドウに並べる商品を選んでいくのは、常に最新流行のファッションを取り入れているセレクト・ショップとなんら変わるところはないのである。

しかし一時の人気や流行に押し流されることもなく、常に多くの中古カメラ・ファンから求められながらも入手が容易でない機種というのもある。プラウベル・マキナの67シリーズなどもその一つだろう。
6年前の第1回/銀座・中古カメラ市から毎回、マキナ67シリーズのカメラを当社は少なくとも1台(出来れば数台)は欠かすことなくブース内ウィンドウに並ぶように心懸けて来た。(昨年はシリーズ中最も数が少ないW67を用意する事が出来、ウェブでも告知したので、現在でもその説明記事と写真はご覧頂ける。興味がおありでしたら、どうぞ。→ Makina W67

そして今年の第6回、なんとか確保に成功?したのはPLAUBEL Makina 670である。



この670は1979年に発売されたマキナ67のマイナー・チェンジ・モデルである。
主たる変更点は、ボディ外装にW67と同様に水平方向の凹凸を設けた事、従来120フィルムのみだった使用フィルムに220を加えて切替式とした事、アクセサリー・シューにストロボ接点を設けてホット・シューとした事などである。

 

広く知られているところであるが、プラウベル・マキナは元々はドイツのカメラメーカーであったのを「カメラのドイ」を中心とするドイ・グループが買収する形で引継ぎ、同グループの「ドイ・インターナショナル」が独自な理念のもとに再生させたブランドである。
ドイ・インターナショナルはメーカーと言うよりは商社に近い企業なので、マキナ67の場合もカメラのアウトライン的な概要をまとめ上げ、実際の設計・製作はその道の専門家に委ねている。
レンズがニッコールである事は誰もが知るところであるが、この折り畳み式のボディを設計したのは小西六(コニカ)であり、製造はマミヤ光機がおこなった。(初期はシャッターを製作していたコパルの系列会社が製造していたらしい)
残念ながらマミヤの倒産によって1980年代半ばには姿を消してしまう。日本のトップメーカーの合作とも言える、海外ブランドの名を冠したこのユニークなカメラは、その成り立ち故に短命を余儀なくされることとなったのである。



なにぶんにも最近は以前にも増して品数が減ってきて、状態が良い物を探すのは困難を極める。
今回出品の670も全体的にはかなり良好なコンディションを保っており、距離計やシャッターは既に調整済みであるが、上の写真でおわかりのように僅かながら背面左側に若干のスレと塗装のハガレがある。
あの鬼才・アラーキーにならってマキナで何万枚もシャッターを切ろうと言うバリバリの実用派ユーザーなら、全く気にはなさらないであろうが…念のため、申し添えておく次第である。